今話題のマンガで学ぶマッキンゼー式ロジカルシンキング

「もっと論理的に考えろ」「結論から話して」――会議や上司からそんなフィードバックを受けたことはありませんか?
頭ではわかっていても、いざ説明しようとすると言葉がまとまらず、相手に伝わらない。資料づくりに時間をかけても、結局「で、何が言いたいの?」と突っ込まれてしまう……。多くのビジネスパーソンが一度はぶつかる壁です。

そんな“考えを整理して、わかりやすく伝える力”を、マンガを通して楽しく学べるのが 『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』
元マッキンゼーのコンサルタントが体系化した思考法を、ストーリー仕立てで解説しているため、「どんな場面で使えばいいか」が自然とイメージできます。難解になりがちなロジカルシンキングを、入門レベルから実務に直結する形で身につけられるのが魅力です。

この記事では、本書の内容を要約しながら、どんな人におすすめなのか、マンガ形式だからこそ得られるメリットをわかりやすく紹介していきます。

目次

こんな人におすすめ

新社会人・若手社員
 「企画が通らない」「会議で発言が空回りする」など、働き始めて直面する課題を解決する思考法が具体的に描かれているので、入門書として最適。

中堅層(リーダー・マネージャー手前)
 部下に説明する機会が増え、「どう伝えれば納得して動いてもらえるか」に悩む人。フレームワークを“共通言語”として使えるようになる。

コンサル・企画・マーケティング職
 膨大なデータや施策アイデアを整理して優先順位をつける必要がある立場の人。2×2マトリクスやロジックツリーは即実務に直結する。

就活生や転職活動中の人
 面接で「結論から話せ」「論理的に説明して」と言われて困る人に、ストーリー構成の型(結論→理由3つ→具体例)が役立つ。

マンガ形式のメリット

シチュエーションが具体的にわかる
 単なる理論書だと「いつ使えばいい?」となりがちですが、物語の主人公が実際に失敗し→学び→成功する流れで描かれるため、“自分の職場に置き換えやすい”。

心理的ハードルが低い
 「マッキンゼー式」と聞くと難解そうですが、マンガで会話ベースなのでサクサク読める。最初の入門書にピッタリ。

記憶に残りやすい
 登場人物の会話や表情がセットになることで、「あの場面でこのフレームワークを使ってたな」と思い出せる。結果として、実務で引き出しやすい。

学習と実践をつなぐ橋渡し
 理論パートだけでなく「どう失敗し、どう切り返したか」が描かれているので、“使えるイメージ”を自然に持てる。

本書の核:相手に「なるほど」と言わせるための思考整理

マッキンゼー式の「ロジカルシンキング」は“正しさの主張”ではなく“相手に納得してもらう設計”。つまり、情報整理→論点特定→打ち手の提示を素早く回すプロセスが肝です。本書ではその入り口として、毎日回せる「A4メモ書き」が提示されます。A4を1分で4~6行埋め、論点・仮説・次アクションを短く言語化する。これを10〜20枚/日回すと、思考の筋力がつくというのが提案。

まずはA4メモ習慣:1分×枚数で“考える量”を担保

フォーマット例:①事実(何が起きた)②解釈(だから何)③打ち手(次に何をする)

ねらい:頭の中の曖昧さを“日本語の短文”に落とす→論点が浮き上がる→会議や上司への相談が短くなる。

継続のコツ:朝の15分でまず5枚、移動や会議前に1枚、終業前に3枚など“トリガー”に紐づける。

フレームワークは“当てる”のではなく“切り口を増やす”

本書が扱う代表格は「2×2マトリクス」「ロジックツリー」。2×2は評価軸を二つに絞って配置することで、優先順位や戦略の方向性を決めやすくする道具。ロジックツリーは原因や施策をMECE(モレなくダブりなく)に分解して、ボトルネックの当たりをつける手順書です。いずれも“結論から逆算して、検討すべき分岐を網羅→捨てる順番を明確化”するために使います。

2×2マトリクスの実務パターン

重要度×実現容易性:すぐやる/仕込む/捨てる/外部委託の切り分け

市場成長率×競争優位:投資強化/収穫/撤退検討/実験枠
※「軸語の定義」を先にA4メモで1分定義してから描くと、会議の迷走を防げます。

ロジックツリーの実務パターン

売上=客数×客単価×購入頻度(数式分解)

クレーム増加=期待値ミスマッチ×手続き複雑×応対遅延(要因分解)
各葉に「事実→仮説→検証アクション」を貼り、検証済みの枝を太く、誤りは打ち消す――“視覚で議論を進める”のがポイント。

提案は「結論+理由3つ」で“わかる”を設計

提案時は「結論→理由3つ→具体例→リスクと次アクション」の順番で短く。3点に絞るのは“記憶と納得のしやすさ”のため。A4メモの蓄積から最も効く3点を選ぶ発想です。

まとめ

ロジカルシンキングはセンスではなく「量×型×順番」。量=A4メモを回す、型=2×2とロジックツリーで切り口を揃える、順番=結論から理由3つで伝える。この3点を“一日の運用”に落とし込めば、提案は短く、会議は進み、結果が出る。そのための実例と導線を、マンガでスッと理解できるのが本書の価値です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次